日経ビジネス2009.11.23号P46,47に「特集 損保代理店は必要か」という特集の中に、「生き残りの秘訣 人生丸ごと面倒を見る」という記事がありました。
生命保険のベテラン営業員が、いかにしてお客を獲得していったか、という実例です。
その中に、「自分のお客さんが自動車を買い替えると耳にすれば、自動車保険の資料を必ず持参する。住宅を建て直すと聞けば、地震保険や火災保険のパンフレットを渡し、出入りする企業の誰かが入院したという情報を仕入れると、すかさず医療保険の話題を向ける−。こつこつとニーズを吸い上げ、損保や医療保険など第3分野の契約にも結びつけている。」という記事があります。
いかに「人生丸ごと面倒を見て」お客を獲得していったか、ということが書かれています。
そうか、この営業方法を参考にしよう、と思われたでしょうか。
私は一読したとき、とても違和感を持ちました。
でも、何に違和感をもったか、わかりませんでした。
ちょっと考えてみます。
1.特定の人に自分の保険関係を100%依存するから
2.人の弱み(例えば入院というときに保険を勧めること)につけ込むから
3.特定の保険会社に100%依存するから
4.人間関係の煩わしさから
5.日本の保険会社が嫌いだから(GNP(義理・人情・プレゼント)営業、ノルマ体質、高コスト、規制業界)
思いつくままに箇条書きにしてみました。
で、これらに共通すると思われることは、「自分で考えない」ということです。
自分で考えて、比較して、内容を十分理解して、保険に入る、ということがないのです。
目の前にある問題(と思われるもの)に対して、吟味せず、その長期的な効果も検討せず、人に勧められたからという感覚的なもので入るわけです。
私は自分で考えて決めたいので違和感があったのだろうと思います。
これは、ひいては日本を覆っている問題だろうと思います。
目の前にある問題(例えば中小企業の資金繰り)に対して、吟味せず、その長期的な効果も検討せず(ゾンビ企業の生き残り、金融機関の劣化)、人(静香ちゃん)に勧められたからという感覚的なもので入る(返済猶予法成立)わけです。
(幸いなことにこの法案は当初より実効力がないようですが。)
ただ、現実問題として、日本では「考えることを奪う」営業が、短期的には有効なのだろうと思います。
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